ポピュリズムとは何か。カリスマ性をもつ指導者が民衆層を動員する政治運動、大衆迎合的政策などと定義されています。本書は、ポピュリズムを成り立たせる要素として、人々のなかにある怒りの存在、そして、その怒りを増幅させるカオスの仕掛人の存在、を挙げます。
カオスの仕掛人たちは、政治指導者の裏方として、外国人に対する恐怖や偏見、侮辱、人種差別などを虚実ないまぜにした言説で煽り、人々の怒りを排外主義の側に組織する。今まさにアメリカで起きている、また日本で起きつつある状況のようにみえます。
仕掛人たちの活動に欠かせないツールがSNSのアルゴリズム。以前紹介した『アルゴリズム・AIを疑う』と併せて読むと、右傾化と評される世界の政治趨勢とその背景に迫ることができるように思います。
